民間企業の製品・技術の活用が期待される開発途上国の課題

(課題シートNo. 08-245-1701)

対象分野 保健医療
対象分野詳細 保健医療
SDGsゴール 3. すべての人に健康と福祉を
対象国 メキシコ
対象地域(州・県名)
対象国・地域の現状 メキシコは、新型コロナウイルス感染症(以下、「COVID-19」という。)の感染拡大以降、OECD諸国の中で最悪(38カ国中38位)の超過死亡率を2021年11月に記録した。その原因として、検査率の低さのみならず、脆弱な医療提供体制、そして重症化しやすい基礎疾患を有する人が多い点が挙げられている。メキシコは、主要な死亡原因の上位を虚血性心疾患や糖尿病など非感染性疾患が占めている。しかし医療現場では、COVID-19の感染拡大でCOVID-19患者への対応が優先され、非感染性疾患の患者は適時適切な診療が受けられず、病態が悪化するなどの影響を受けている。2020年の死亡者数は、心疾患がCOVID-19を上回っていたことからも、COVID-19の感染拡大による直接的・間接的な影響は計り知れない(メキシコ国立統計地理情報院、2021年10月28日発表統計情報)。
解決すべき課題 @COVID-19で顕在化した脆弱な医療提供体制(患者の病態に応じた適切な医療サービスが提供できない)
・1000人あたり病床数がOECD諸国内で最も少ない(人口1,000人あたり病床数は1.0)
・医療従事者が少ない(例:人口1,000人あたりの医者の数は2.4名:OECD平均は3.5名、看護師は2.9名: OECD平均は8.8名)
・急性期医療の質の指標として「急性心筋梗塞(AMI)後の死亡率」をみると、メキシコでは30日内死亡率が圧倒的に高い(100患者中27.5名:OECD平均は6.6)
 =急性期医療の質に課題がある可能性が高い
・医療の効率性を示す「回避可能な死亡数」は、メキシコは10万人あたり366とOECDで最低クラス(OECD平均は199)
ACOVID-19が重症化しやすい基礎疾患(肥満、高血圧症、心臓病等)を有する人口の多さ。
・肥満度(BMIが25以上の人口の割合)がOECDでトップ(75.2%、OECD平均は59.6%)
・糖尿病有病率がOECDでトップ(13.5%、OECD平均は6.7%)
※OECDデータはいずれもOECD Health Statistics 2021より
活用が想定される製品・技術・ノウハウ @医療機関を対象にした運営効率化のためのインフラ設備、製品、技術、またはサービスの提供(人材マネジメント、業務効率化、デジタルソリューション含む)
A生活習慣の改善、健康増進に係る製品、商品(食品、栄養サプリ等)、技術、サービス提供
市場規模
関連する公的機関 メキシコ連邦政府(保健省、Secretaria de Salud)、メキシコ社会保険庁(IMSS)及び所管する医療機関 、各州政府・保健局・及び所管する医療機関
関連するJICAの方針 COVID-19発生の影響を受けた課題への取り組みは、「JICA世界保健医療イニシアティブ」の推進に合致する。
関連するODAプログラム・プロジェクト ・協力プログラム「医療の質向上・高齢化対策プログラム」
・技術協力プロジェクト「新型コロナウイルス感染症流行下における遠隔技術を活用した集中治療能力強化プロジェクト
留意点
リスク
備考
参考動画

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