民間企業の製品・技術の活用が期待される開発途上国の課題

(課題シートNo. 04-524-0095)

対象分野 水の浄化・水処理
対象分野詳細 汚水・廃水処理(下水処理、浄化槽、トイレ、公共水域の水質改善等)
SDGsゴール 6. 安全な水とトイレを世界中に
対象国 マラウイ
対象地域(州・県名) 全国
対象国・地域の現状 マラウイでは近年の急速な人口増加に伴い、特に都市部では家庭からの排水量が増加している。しかしながら、汚水処理施設及び下水管の整備が進んでおらず、多くの地域で生活排水が地下浸透によって、または未処理のまま河川に放流されている。
また、マラウイの都市スラムや地方村落部では家庭内に水洗トイレを備えておらず、屋外排泄や非衛生な素掘りの落下式トイレが一般的である。各戸でトイレを有している家庭は非常に限られており、大部分が複数世帯で共用のトイレを使用していることから、掃除等を始めとする日常的な維持管理が十分行われていない。その結果、便槽内に臭気が溜まり、ハエなどの衛生害虫を防ぐことが困難となり、トイレそのものの利用が進まず、屋外排泄が進むという悪循環が発生している。加えて、マラウイの村落部ではオープンウォーターを飲用水として用いていることが多く、地下浸透または未処理の河川放流については健康問題に直結しやすい。
こうした課題解決のために、政府・国際社会によるインフラ整備およびWASH活動を通じた技術支援は行われているもののその範囲は限定的であり、全てのニーズを充足させることは困難である。
解決すべき課題 マラウイ政府は住民の生活・衛生環境改善のため、給水・衛生施設の整備を喫緊の課題として掲げている。浄化槽や簡易トイレといった基礎的なインフラ整備に加え、WASH活動を中心とした衛生改善活動へのニーズも高い。
活用が想定される製品・技術・ノウハウ ・浄化槽施設
・形成且つ、メンテナンスが容易なトイレ
・少量の水で流すことができる、または水が不要なトイレ
・(コロナ禍を受け手洗いの必要性が認識されていることから)少量の水で使用可能な簡易手洗い施設
市場規模
関連する公的機関 森林・天然資源省
関連するJICAの方針 水分野開発支援は、JICAのマラウイ事業展開計画の重点分野3「気候変動や都市化を念頭においた成長の基盤整備」のうち「水資源管理と水供給改善プログラム」に合致する。
関連するODAプログラム・プロジェクト 水資源管理と水供給改善プログラム(強化プログラム)
「リロングウェ市無収水対策能力強化プロジェクト」(技術協力)
「電子マネーを用いた持続可能な給水システムに関する基礎調査」(中小企業支援)
留意点 トイレ設置の際には、マラウイ政府や各県の整備・普及計画に沿った導入案を検討する必要がある。また、水循環を考慮し、排出源の対策とともに水源保全活動を合わせて実施する等の工夫が必要。加えて、村落部に対し水を使わないトイレ等の水循環に影響が少ないと思われる技術・製品提案も推奨される。
リスク
備考
参考動画

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