対象分野 | 農業 |
対象分野詳細 | 加工・流通・輸出振興 |
SDGsゴール |
1. 貧困をなくそう 8. 働きがいも経済成長も |
対象国 | ブータン |
対象地域(州・県名) | 全土 |
対象国・地域の現状 |
ブータンにおいて農業は基幹産業の一つであり、国民の食料を生産・供給する役割を担っている。 食料自給の状況は穀物食糧自給率(2014-2016年)が68%、品目別にはコメ46.7%、メイズ86%、野菜84%、肉類37%の自給にとどまり、これらの96.2%をインドからの輸入食料に頼った供給構造である。 特に、2019年に策定された全国総合開発計画では、2030年に向けた農業分野の主要開発方針の一つとして市場志向型農業の振興を掲げており、その達成にはより良い流通のための貯蔵施設の整備が効果的であると提案されている。更に、COVID-19の影響により流通量や市場価格が不安定となり、以前にも増して食料自給による安全保障への重要性や関心が高まっており、本方針の確実な遂行が求められている。 |
解決すべき課題 |
食料の流通段階では、農作物の貯蔵能力が不足しているうえ、山岳地帯が多く道路ネットワークが非効率的なため物資移動に日数を要し、斜面も多く災害に対して脆弱な流通体制となっている。 国内消費向けの備蓄量も十分でないことから、その点が流通量や市場価格の不安定化の一因になっている。 また、貯蔵施設の不足によって季節性のある野菜価格に対応して適期の販売も困難となっている。 |
活用が想定される製品・技術・ノウハウ | ・効率的な貯蔵及び流通ネットワーク施設、及びこれらの構築・運営ノウハウ |
市場規模 | ブータン全土 |
関連する公的機関 |
農業森林省(Ministry of Agriculture and Forest: MoAF) ブータン食料公社(Food Coorporation of Bhutan Limited: FCBL) |
関連するJICAの方針 | 全国の都市と地方部の均衡ある発展を促進して国民総幸福量を最大化する目的で、我が国の支援を受けて2019年に策定された全国総合開発計画(計画年次2030年)の展開を進めることとしている「市場志向型農業の振興」に合致する。 |
関連するODAプログラム・プロジェクト |
技術協力プロジェクト「中西部地域園芸農業振興プロジェクト」(2016〜2021年) 中小企業・SDGs支援事業「小規模農家への小豆の有機栽培技術と輪作体系導入にかかる基礎調査」(2020〜2021年) |
留意点 | ブータンは標高差が大きな国土であるため、伝統的な農産物貯蔵法(例えば、標高4,000m以上の高地へ作物を貯蔵する手法)を適用している事例もあることから、こうした現地のノウハウも生かした流通ネットワークの構築が効率的・効果的と考えられる。 |
リスク | COVID-19の影響によって国内食料自給や流通が大きく変化していることから、長期的ニーズを見通した取組が必要である。 |
備考 | 特になし |
参考動画 |
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