民間企業の製品・技術の活用が期待される開発途上国の課題

(課題シートNo. 08-009-0221)

対象分野 保健医療
対象分野詳細 栄養改善
SDGsゴール 3. すべての人に健康と福祉を
対象国 マレーシア
対象地域(州・県名) 全土
対象国・地域の現状 マレーシアでは死亡原因の上位3位の中に心疾患(第1位、15.6%)と脳血管疾患(第3位、7.8%)という生活習慣が原因となりやすい二大疾患が挙げられている。さらに同国保健省の調べによれば、大人の約2人に1人が肥満であり、小学生でも3人に1人が肥満である。子どもの栄養状態についても課題があり、5歳未満の子どもの10%前後が低体重や発育阻害、消耗症、微量栄養素欠乏といった問題を抱えているほか、約半数のこどもが高コレステロールであるというデータもある。すなわち、栄養過多による肥満や生活習慣病が見られる一方で、低栄養も存在しており、両面の課題が重なる「栄養不良の二重負荷」に陥っている。
解決すべき課題 マレーシアの多文化社会が織りなす多様な食文化は同国の魅力のひとつである一方、外食文化(特に屋台やファーストフード)やスナック菓子などの加工食品の普及が健康的な食生活を推進するにあたっては障害となっている(マレーシアで人気の食事は、概して塩分や油分、コレステロールが多く、カロリーも高くなりがちである)。生活習慣病の予防と微量栄養素の適切な摂取を進めるあたり、国民が健康的な食事に、手軽に、手ごろな価格でアクセスできるようになることが求められている。大人向けとしては健康食のレストラン、ケータリング、社食などの普及、子ども向けには給食を導入しての健康食の提供などが課題解決の手法として考えられる。保育園・学校の食事における問題点としては、購買では購入する食事の内容は児童の嗜好に大きく左右され、また、校内に学食が併設されている場合でも提供メニューが適切な栄養バランスであるかをモニタリングできていない、といった課題がある。このため、安価かつ栄養情報について透明性の高い給食が求められている。また、幼少期から正しい食生活を身に着け、生涯にわたって健康的な食生活を維持することで生活習慣病の予防につなげるという点も重要であり、その観点で食育関連事業の普及も重要となっている。
活用が想定される製品・技術・ノウハウ ・健康食フードサービス(レストラン/宅配/社食など)
・学校給食事業
・食育関連事業
市場規模
関連する公的機関 教育省、保健省、女性家族省
関連するJICAの方針 先進国入りに向けた均衡のとれた発展の支援
関連するODAプログラム・プロジェクト
留意点 マレーシアでの食品関連事業に関しては、ハラルについても留意する必要がある。
リスク
備考
参考動画 [VR360度] マレーシアの生活習慣病予防・改善に向けた食育の可能性(3分24秒)

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