民間企業の製品・技術の活用が期待される開発途上国の課題

(課題シートNo. 04-051-0083)

対象分野 水の浄化・水処理
対象分野詳細 水供給・上水道(水源開発、浄水処理、無収水対策、配水管理、水質検査、顧客管理等)、汚水・廃水処理(下水処理、浄化槽、トイレ、公共水域の水質改善等)
SDGsゴール 3. すべての人に健康と福祉を
6. 安全な水とトイレを世界中に
対象国 バングラデシュ
対象地域(州・県名)
対象国・地域の現状 バングラデシュ(以下、バ国)では、長期的な展望を示す「Outline Perspective Plan2011−2021」や「第七次五か年計画(2016)」において、全ての国民に安全な飲料水を供給することを国家目標としているが、依然として3割程度の国民が安全な水を入手できていない。
農村部においては飲料水・農業用水ともに地下水を主な水源としている。地下水の砒素汚染対策は、近年は一定程度進んでいるものの、地下水の過剰揚水による地下水位の低下とこれに伴う揚水コストの増加と地盤沈下の危険性の高まり、沿岸部における塩害(塩水遡上)等、様々な課題を抱えている。
このような背景から、バ国政府は地下水から表流水へ水源の転換を図っているが、同国の明瞭な雨季乾季の気候下での通年の表流水利用には、施設整備や施設運営・維持管理体制の確保が必要となるため、大都市を除いて対応が追い付いていない。また、雨季には洪水が頻発し毎年国土の約4分の1が浸水し、乾季には降雨量が大幅に減り水不足に陥るなど、表流水を有効に活用できていない等の治水・水資源管理を含む複合的な課題が生じている。
都市部においては、人口急増及び経済規模の急拡大に伴い、上下水道の整備が急務である。また既存の上水道施設では、管路の老朽化に伴う漏水等を原因とした無収水が多く、無収水削減も課題である。また、急速な工業化の進展や関連法が遵守されないことによる周辺河川の水質汚濁などの都市環境問題も深刻化している。
解決すべき課題 上に同じ
活用が想定される製品・技術・ノウハウ (農村部)
・技術的に容易でないヒ素、鉄分、塩分等の除去を通じた(地域性を踏まえての)水質改善、礫層での掘削、帯水層枯渇・地下水位低下などの問題に対応し、安全な飲料水を供給することのできる仕組み、製品・技術。
・水源維持管理、海水淡水化、雨水利用他

(都市部)
・上水道整備(配管が整備されない地域における配水システムの整備、老朽管の更新、無収水削減(漏水対策、配水管理等)等)
・住宅/工業排水処理、下水処理(繊維、皮なめし産業等)
・河川の水質改善、他
・上述の課題に関するIoT分析機器導入とその解析ソフトウェアの導入にも期待
市場規模
関連する公的機関 (農村部)公衆衛生工学局(DPHE:Department of Public Health Engineering)
(都市部)各都市部の上下水道局(WASA:Water Supply & Sewerage Authority)
関連するJICAの方針 国別開発協力方針・事業展開計画参照
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/seisaku/kuni_enjyo_kakkoku.html
関連するODAプログラム・プロジェクト (農村部)公衆衛生工学局総合能力強化プロジェクト(技プロ)、地下水調査及び深層帯水層水源開発計画(無償)
(都市部)カルナフリ上水道整備事業(有償)、クルナ水供給事業(有償)、他
留意点
リスク
備考
参考動画

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