民間企業の製品・技術の活用が期待される開発途上国の課題

(課題シートNo. 07-024-0140)

対象分野 農業
対象分野詳細 畜産・家畜衛生
SDGsゴール 2. 飢餓をゼロに
3. すべての人に健康と福祉を
9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
対象国 ラオス
対象地域(州・県名)
対象国・地域の現状 ラオスの家畜・家禽の飼養頭数は、耕作の機械化等の影響を受け減少傾向にある水牛を除いて、全体的に増加している。牛は204万頭/年、豚は328万頭/年、鶏は3,922万羽/年が飼養される一方、牛は約22万頭・1億3,163万USD/年、豚は13万8千頭・1,893万USD/年、鶏肉は38,000t・9,930万USD/年を、牛乳・乳製品については限られた企業による製造が見られるものの、3,000万USD/年を輸入している(FAOSTAT2014,2018)。また、食品工場からの残渣・カス(家畜飼料原料である魚粉・魚油・骨粉などを想定)は7,026万USD/年を輸入している(ラオス商工省輸入統計、2019)。
タイ系企業等からの投資や技術供与が行われ都市近郊などで改良種を用いた商業的な畜産が始まっており、ラオス企業による商業畜産も成長してきている。
食肉加工や乳製品製造はラオス企業による取り組みはみられるものの、いずれも小規模であり市場としては成長の余地が大きい。また、家畜飼料についてはメイズ等の穀物飼料は自給できているものの、栄養補給のための飼料は輸入に頼っている状況である。
解決すべき課題 ・畜産品加工品の輸入代替
・国産飼料製造
・疾病対策など(アフリカ豚熱、口蹄疫、病原性鳥インフルエンザ等の家畜伝染病)
・生産性の向上
活用が想定される製品・技術・ノウハウ ・安全かつ良質な国産飼料製造技術
・安全かつ良質な畜産品の加工技術(食肉加工・乳製品加工)
・疾病対策に資する製品・技術
・食品循環資源の適切な処理技術
・生産性向上に資する製品・技術
市場規模 ラオス商工省輸入統計(2019年)
動物(2億3,500万USD)、食品残渣(7,000万USD)、加工食品(1,200万USD)、乳製品・卵(1,200万USD)、動植物性油脂(1,000万USD)

ラオス商工省輸出統計(2019年)
牛・水牛(2億2,600万USD)
関連する公的機関 農林省畜産漁業局(Department of Livestock and Fishery, Ministry of Agriculture and Forestry)
関連するJICAの方針 対ラオス人民民主共和国国別開発協力方針(2019年4月)に掲げる重点分野のひとつ「産業の多角化と競争力強化、そのための産業人材育成」の農業開発プログラムにおける、化学肥料や農薬が使用されていない農地が多く存在するラオス農業の強みを活かした安心・安全かつ地域色のある農産物の生産への取り組みや、農業を競争力ある産業として確立するため、国内外の民間セクターからの投資促進を図る方針と合致する。
関連するODAプログラム・プロジェクト ・南部山岳丘陵地域生計向上プロジェクト(2010年11月〜2015年11月)
・タイ国及び周辺国における家畜疾病防除計画フェーズ1(2001年12月〜2006年12月)
・カンボジア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、タイ、ベトナムにおける家畜疾病防除計画地域協力プロジェクト フェーズ2(2008年2月〜2011年2月)
・東南アジア地域におけるWith/Post COVID-19社会のフードバリューチェーン開発に係る情報収集・確認調査(2021年2月〜2022年3月)
留意点 (1)ラオスにおける畜産業の課題や市場については事前の現地調査を推奨する。
(2)畜産業においてもラオス政府の掲げる食料安全保障に合致し、有機農業振興と親和性の高いビジネス展開が望ましい。
リスク
備考
参考動画

このページは、当機構が契約するスパイラル株式会社情報管理システム「スパイラル」が表示しています。