民間企業の製品・技術の活用が期待される開発途上国の課題

(課題シートNo. 04-900-0113)

対象分野 水の浄化・水処理
対象分野詳細 水供給・上水道(水源開発、浄水処理、無収水対策、配水管理、水質検査、顧客管理等)
SDGsゴール 3. すべての人に健康と福祉を
6. 安全な水とトイレを世界中に
対象国 全世界
対象地域(州・県名) 全国
対象国・地域の現状 新型コロナウイルスが世界的に流行している中、接触感染を予防するための基本的な対策が手洗いである。感染症予防のための「手洗い」の重要性は世界的に認識されており、SDGsゴール6のターゲット6.2にも「hygiene」が含まれている。しかし、自宅に水や手洗い設備のない人々は世界の人口の40%に上ると言われている。また、WHOとUNICEFは保健施設、学校への水、トイレ、手洗い設備の普及を重視しており、ベースライン調査を実施しているが、手洗い設備や水がない、石鹸がないという学校は47%(サブサハラアフリカでは79%)に上り、9億人の子どもに影響していると言われている。また、手洗い設備がない保健施設も地方部を中心に多く残されていると見られているが、データ不足で実態は不明である。
解決すべき課題 (1) 手洗い設備の普及、手洗いに必要な水供給や手指消毒剤(液体石鹸、固形石鹸、石鹸水等)の普及(特に地方部においてインフラが不足しており、サプライチェーンにも課題)
(2) 手洗いに関する効果的な衛生啓発と行動変容の促進(知識として知っていても行動の変化につながらない、持続しない、という問題が認識されている)
活用が想定される製品・技術・ノウハウ (1) 低コストで設置の容易な簡易手洗い設備(地方部ではTippy Tapなどの装置の普及が進められている)
(2) 低コストでメンテナンスの容易な非接触型手洗い設備(フットペダルや肘で操作できる大型レバーなどが活用されている)
(3) 衛生啓発ツール、「見える化」ツール(洗い残しをチェックできる機材などが実用化されている)
(4) ナッジ(行動科学の知見を用いて、人々が自発的に手洗いをするように誘導するような工夫)
市場規模 新型コロナウイルス感染防止に対する意識は高まっているため、多くの人々のニーズに応えるものとなります。
関連する公的機関 世界保健機関(WHO)、国連児童基金(UNICEF)が手洗いの促進を主導している国際機関です。各国では、保健省等が手洗いの啓発を進めているほか、学校について教育省、病院や保健施設については保健省、水供給施設については水供給分野を所掌する省庁が関係すると考えられます。
関連するJICAの方針 JICAは新型コロナウイルス対策として、「健康と命のための手洗い運動」キャンペーンを開始しています。また、企業等との連携を推進するため、「JICA健康と命のための手洗い運動プラットフォーム」を設立しています。
関連するODAプログラム・プロジェクト 手洗いは多くのセクターの事業に関係します。保健分野、栄養分野、食品衛生分野、基礎教育分野、運輸交通分野、水・衛生分野などです。これらの分野のプロジェクトは多数あります。また、海外協力隊、資金協力(円借款、無償資金協力)、国内事業(研修員受入、留学生受入等)などでも手洗いを推進する予定です。
留意点 手洗いに対する支払い意思額は大きいとは思われず、低価格の商品も出回っているため、単価は比較的小さいものと思われます。低価格の競合製品が存在する可能性も高いと思われます。
リスク
備考
参考動画

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