民間企業の製品・技術の活用が期待される開発途上国の課題

(課題シートNo. 03-587-0070)

対象分野 廃棄物管理
対象分野詳細 収集・運搬、中間処理(3R、焼却、コンポスト化、分別等を含む)、最終処分場管理等
SDGsゴール 6. 安全な水とトイレを世界中に
11. 住み続けられるまちづくりを
12. つくる責任 つかう責任
対象国 コートジボワール
対象地域(州・県名) アビジャン
対象国・地域の現状 コートジボワールの人口増加率は年約2.7%であり、都市圏に特化して見ると、人口5万人以上の都市は1965年には1つのみだったが2014年には29都市と大幅に増加している。人口の約半数が都市圏に居住しており、経済的首都であるアビジャン圏には全人口の約20%(約500万人)が集中している。この都市化と人口集中を踏まえ、都市機能及び適正な住環境を維持するうえで廃棄物管理をはじめとする社会サービスの改善が喫緊の課題となっている。
固形廃棄物管理に係る国家プログラム(Programme national de gestion des déchets solidse 2019-2023)によると、国内で出る固形一般廃棄物2万tの内、1.4万tが
アビジャン自治区で発生している。廃棄物の種類は一般、家電、産業、医療、食品等多岐にわたる。全体の48-60%が有機性廃棄物、また20%はリサイクル可能とされている。
他方、大半の固形廃棄物は民間のごみ収集車に収集された後、埋め立て地に運ばれており、新設の廃棄物処理場もすでに容量オーバーの状況にある。リサイクル・リユース等は行われておらず、また、分別の未実施に起因して廃棄物の種類毎の適切な処理が成されていないことから、有害物質も未処理の状態で処分されている。なお、コートジボワール「国家開発計画(2016年〜2020年)」では、持続的な都市開発のための環境・衛生状況の改善が重点課題の一つに位置付けられている。
解決すべき課題 (1)分別・収集・運搬システムの改善(有機性廃棄物、産業廃棄物等)、(2)中間・最終処理の適正化(有害物質の適正処理、廃棄物由来の汚水・浸出水等の処理、バイオマスの活用等)、(3)分別・リサイクルによる資源循環の推進
活用が想定される製品・技術・ノウハウ (1)廃棄物種類に応じた分別・収集・運搬システム(産業廃棄物、建築廃材、有機性廃棄物、家具、空港・港から出る廃棄物、車両修理工から出る廃材及び油、医療廃棄物、廃タイヤ等)
(2)廃棄物種類に応じた処理技術・製品(ごみ焼却技術(高効率発電、有害ガスの低減技術を備えた焼却処理施設)、医療廃棄物の処理(焼却処理、オートクレープ処理)、食品廃棄物・下水汚泥からの乾燥・燃料化(バイオマス利活用)、埋立処分場管理、汚水・浸出水処理技術等)
(3)リサイクル・リユース技術・製品(プラスチック、ガラス、段ボール材、ペットボトル、家電、タイヤ等)及び流通・商業化ノウハウ
市場規模 ・固形一般廃棄物2万tの内、1.4万tがアビジャン自治区で発生(都市圏では、1日に一人当たり0.5から1.2s)。医療廃棄物は年間4781.5t、一日当たり13.1t。
・リサイクル品を取り扱う現地企業は複数あるとの情報がある(パートナー企業の可能性)。
関連する公的機関 衛生省(Ministre de l'Assainissement et de la Salubrité:MINASS)
環境・持続的開発省(Ministre du l'Environnement et du Développement Durable)
国立廃棄物管理機構(Agence Nationale de Gestion des Déchets:ANAGED/衛生省傘下)
汚染対策センター(Centre ivoirien Antipollution:CIAPOL/環境・持続的開発省傘下)
関連するJICAの方針 国別開発協力方針重点分野「(2)持続的な経済成長の推進」
経済成長と並行して必要な環境管理を行うことにより、持続的な成長を推進する。経済都市アビジャンにおいて持続的な都市開発を実現する。
関連するODAプログラム・プロジェクト 技術協力「大アビジャン圏都市開発マスタープラン実施促進プロジェクト(形成中)」、開発計画調査型技術協力「大アビジャン圏都市整備計画策定プロジェクト」、開発計画調査型技術協力「西アフリカ成長リング回廊整備戦略的マスタープラン策定プロジェクト」
留意点 廃棄物の回収はインフォーマルセクターが一部関係しており、公的機関の調査を敬遠する傾向があることから、同セクターの取扱、調査方法に留意する必要がある。
リスク
備考
参考動画

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