対象分野 | 水の浄化・水処理 |
対象分野詳細 | 汚水・廃水処理(下水処理、浄化槽、トイレ、公共水域の水質改善等) |
SDGsゴール | 6. 安全な水とトイレを世界中に |
対象国 | カンボジア |
対象地域(州・県名) | プノンペン都(Tamok湖近傍) |
対象国・地域の現状 | 2018年に実施されたJICAの調査「カンボジア王国集合型汚水処理と分散型汚水処理の包括的導入による水質改善及び協力可能性に係る情報収集・確認調査」(以下、JICA調査)によると、カンボジア首都プノンペン都では、腐敗槽の普及率を正しく示すデータは存在せず、腐敗槽が設置されていても雑排水を含まずトイレ排水のみが処理されており、設置されている腐敗槽は政令が定める容量よりも小型のものが設置されていることから、現状の腐敗槽による汚水処理はほとんど期待できないものと考えられている。また、汚泥処理についても、腐敗槽汚泥を適正に処理・処分できる施設は存在せず、腐敗槽汚泥は不法に投棄されている。汚水処理及び汚泥処理に関する法整備及び住民啓発も十分ではないことが確認されている。 |
解決すべき課題 |
プノンペン都では、2016年にJICAの開発計画調査型技術協力「プノンペン都下水・排水改善プロジェクト」において汚水対策マスタープラン(以下、M/P)が策定され、JICA調査では、M/Pで設定されたプノンペン都北部のTamok処理区を対象に集合型処理と分散型処理の包括的導入を検討した。その結果、M/Pで定められた条件下では、各幹線区を独立させず一つの処理区としてTamok処理区を下水道で整備することが経済的に有利であること、5人槽等の小型浄化槽を戸別に設置することに経済的合理性はないこと、及び処処理区を小さく分けて汚水処理整備を行う場合には大型の浄化槽による小規模集合処理が有利であることが確認された。 カンボジア国では2017年12月に排水管理及び汚水処理システムに関する政令(Sub-Decree#235ontheManagementofDrainageandWastewaterTreatmentSystem)が施行され、腐敗槽の設置、排水基準の遵守が規定されたものの、現行の排水基準を満足するための技術基準がない状況である。JICA調査では、公共事業・運輸省(MPWT)から浄化槽を活用したパイロットプロジェクトの実施について強い要請があり、パイロットプロジェクトを通じた性能の確認と技術基準の確立を行いたいとの意向が確認された。 |
活用が想定される製品・技術・ノウハウ |
分散型汚水処理による汚水の処理技術・設備 特に、大型の浄化槽による小規模集合処理 |
市場規模 | |
関連する公的機関 | プノンペン都公共事業・運輸局(DPWT/PPCA)、公共事業・運輸省(MPWT) |
関連するJICAの方針 | 「対カンボジア国国別開発協力方針」(2017年7月)重点分野2(中目標)生活の質向上、開発課題2−1(小目標)都市生活環境の整備 |
関連するODAプログラム・プロジェクト | 技術協力プロジェクト「プノンペン都庁及び公共事業・運輸省下水管理能力強化プロジェクト」(実施中) |
留意点 | ADBはプノンペン都にて都市の公衆衛生改善事業を実施中であり連携が求められる。 |
リスク | |
備考 | 「カンボジア王国集合型汚水処理と分散型汚水処理の包括的導入による水質改善及び協力可能性に係る情報収集・確認調査報告書」(JICA、2018年7月)https://libopac.jica.go.jp/images/report/12320628.pdf |
参考動画 |
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