民間企業の製品・技術の活用が期待される開発途上国の課題

(課題シートNo. 08-045-0231)

対象分野 保健医療
対象分野詳細 保健医療
SDGsゴール 3. すべての人に健康と福祉を
10. 人や国の不平等をなくそう
対象国 モンゴル
対象地域(州・県名) 全土
対象国・地域の現状 モンゴルでは、近年中間所得層の増加や都市への定住民の増加に伴ってライフスタイルが変化したことにより、疾病構造が変化している。生活習慣病をはじめとする非感染性疾患が増加し、死因も循環器系疾患とがんで過半数を占めている。
また、国土が広大かつ、首都ウランバートルへの一極集中が進んでいる状況下において、地方遠隔地と都市との間で受けられる医療サービスの質やアクセシビリティに差異が生じており、乳児死亡率は都市部24、地方部48、5歳未満児死亡率(出生千対)は都市部28、地方部62となる(MICS Summary Report、2010)など地域格差が大きい。
解決すべき課題 生活習慣病には予防の概念が欠かせないが、これまで治療中心の保健医療サービスが行われてきたこともあり、予防医療を含む体系的な医療体制が不十分である他、一般市民の予防にかかる意識も希薄であることが課題となっている。
また、地方の一次及び二次医療サービスの質やアクセシビリティの欠如、人材不足が課題となっている。
係る状況下、健康増進活動や啓発活動の推進、予防医療を含む保健システムの構築、地方の医療サービスの質の向上等が求められている。
活用が想定される製品・技術・ノウハウ ・生活習慣病をはじめとする非感染性疾患の早期発見・予防に活用できる、簡便で迅速な検査診断ツール・機器。または、その治療に活用可能なツール・機器。他
・広大な国土と冬期の厳しい気候条件下における保健医療サービスへのアクセス改善や住民の医療情報管理・健康教育に活用可能なツール、アプリ等。
市場規模 〈参考〉モンゴルの人口:約323万人(内首都ウランバートルに149万人が居住)
関連する公的機関 保健省、ウランバートル市保健局、各県保健局、医療施設 等
関連するJICAの方針 対モンゴル国国別開発協力方針及び事業展開計画を参照
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/seisaku/kuni_enjyo_kakkoku.html

同方針にて、「包摂的な社会の実現」を重点分野と定め、質の高い医療サービスの提供体制の整備を支援することで、モンゴルの保健人材育成の中核を強化し、医療の質の底上げを図るとしている。
関連するODAプログラム・プロジェクト ・技術協力プロジェクト:日本モンゴル教育病院運営管理及び医療サービス強化プロジェクト、医師及び看護師の卒後研修強化プロジェクト、
・草の根技術協力:塵肺症および石綿(アスベスト)曝露による呼吸器疾患の早期診断能力の向上プロジェクト
・ボランティア:保健師、看護師、栄養士 等
留意点 ・冬期の厳しい寒さなどの気候条件や、歴史的に遊牧中心による生活形態が採られてきたことにも十分留意し、モンゴルの生活スタイルに適した方法を検討していく必要がある。
・人口約323万人に対し面積は約156万平方キロメートルと広大な国土が広がっており、アクセシビリティ向上の難しさの一因となっている。
リスク
備考 参考資料:モンゴル国保健セクター情報収集・確認調査報告書
http://open_jicareport.jica.go.jp/980/980/980_115_12085445.html
参考動画

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