対象分野 | 環境 |
対象分野詳細 | 環境管理(環境管理システム、環境モニタリング、大気汚染、有害物質管理等) |
SDGsゴール |
7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに 11. 住み続けられるまちづくりを 13. 気候変動に具体的な対策を |
対象国 | タイ |
対象地域(州・県名) | タイ国全域(主にバンコク等の大都市及びその周辺) |
対象国・地域の現状 | 近年、特にバンコク等の大都市の住民は、人体へ容易に入り込み健康被害を及ぼす非常に小さな粒子であるPM2.5等の大気汚染の状況を示す数値に大きな関心を示している。バンコク等の大気汚染レベルは2019年1月より大きく悪化しており、PM2.5の濃度はバンコク及びその周辺地域にて警戒レベルに達している。また、毎年11月〜5月頃まで続く乾季の時期においては雨の日が少なく、空気がよどみ大気汚染が発生しやすくなる事から、より状況が深刻になる。 |
解決すべき課題 | PM2.5等の大気汚染の主原因として、ディーゼルエンジンの排気ガス、バイオマスの燃焼、工場からの排気等が挙げられる。PCD(Pollution Control Department:公害管理局)は、ディーゼル車の使用制限、屋外での焚き火の禁止、自家用車の使用抑制等を呼びかけているが即効性があるものではない。PM2.5等の大気汚染は健康被害の他に、排出削減の為に労働時間の短縮といった社会経済的損失とも関連している。また世界の中でも、特にタイは大気汚染による社会への負の経済的インパクト(welfare losses)と死亡率の増加が懸念される。 |
活用が想定される製品・技術・ノウハウ |
・ディーゼル車両や自家用車の排気ガスから粒子状物質(PM: Particulate matter)を 減らすことができる技術(ディーゼル粒子フィルター(DPF:Diesel particulate filter)等)。 ・野焼きの防止もしくは削減に直接寄与する様な再資源化・処理技術。 |
市場規模 |
直近のタイにおける自動車並びに二輪車の販売数・登録台数は以下のとおりである。 (単位:台) 自動車(販売数)二輪車(登録台数) 2017年 871,650 1,810,856 2018年 1,041,739 1,788,459 2019年 1,007,552 1,719,370 (出典:FTI(Federation of Thai Industries :タイ工業連盟)) |
関連する公的機関 | 天然・資源環境省(MONRE)、エネルギー省(MOE)、科学技術省(MOST)、工業省(MOI)、内務省(MOI)、公害管理局(PCD)、工業局(DIW)、王室測量局(RTSD)、タイ研究財団(TRF)、バンコク都(BMA) |
関連するJICAの方針 |
・気候変動対策支援に関する JICA の協力方針 (気候変動対策分野ポジションペーパー) https://www.jica.go.jp/activities/issues/climate/ku57pq00002cucus-att/position_paper_climate.pdf ・ゴール13 の達成に向けたJICAの取組方針 (SDGsポジションペーパー) https://www.jica.go.jp/activities/issues/energy_minig/ku57pq00002cy7am-att/sdgs_goal_13.pdf ・外務省 国別開発協力方針(旧国別援助方針)・事業展開計画(タイ)環境・気候変動対策(小目標) https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/seisaku/kuni_enjyo_kakkoku.html |
関連するODAプログラム・プロジェクト |
・バンコク都気候変動マスタープラン2013−2023実施能力強化プロジェクト ・PRTR制度と市民参加によるエコインダストリアルタウン新規汚染管理モデル構築プロジェクト |
留意点 | 「活用が想定される製品・技術・ノウハウ」については、両技術共に研究段階ではなく実用段階に達していることが求められる。 |
リスク | 特になし。 |
備考 | タイ工業省(MOI)は、2021年に自動車エンジンを欧州排ガス規制「ユーロ5」に対応し、2022年に「ユーロ6」に対応する事を目指すと発表している。 |
参考動画 |
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