対象分野 | 環境 |
対象分野詳細 | 環境管理(環境管理システム、環境モニタリング、大気汚染、有害物質管理等) |
SDGsゴール |
3. すべての人に健康と福祉を 7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに 11. 住み続けられるまちづくりを |
対象国 | モンゴル |
対象地域(州・県名) | ウランバートル市 |
対象国・地域の現状 | モンゴル国の首都ウランバートル(UB)市では、近年の人口増加に伴い都市基礎インフラ整備が需要を満たせておらず、大気汚染や水質汚濁、土壌汚染などの環境問題を引き起こしている。特に大気汚染に関してUB市は世界の都市の中でも最悪レベルの大気汚染を記録している。UB市における大気汚染物質の発生源の6割は、UB市市民の約半数が居住するゲル地区における冬期の石炭ストーブから排出される石炭煙であるとされている(ゲル地区の住戸は移動式家屋「ゲル」と簡易戸建建物「バイシン」で構成される場合が多い)。その他、石炭火力発電所や小型ボイラー施設における生石炭燃焼および自動車等移動発生源による大気汚染が著しく、市民の健康に深刻な影響を与えている。 |
解決すべき課題 |
モンゴル政府は、大気汚染対策として、ゲル地区の夜間電気使用料の減免(2017年7月)や2019年5月以降のUB市内の指定地域における生石炭の使用禁止(2018年1月)等を決定し、暖房熱源の石炭から電気等への移行を積極的に誘導する施策を打ち出している。ゲル地区への中央暖房システム供給は、供給効率・容量、財源等の制約から各ゲルへの接続が困難であり、上記施策の実効性を高めるためには、石炭以外を熱源とした独立型暖房設備の開発・普及が不可欠である。加えて、バイシンは、市民が自らあるいは未熟練工により建設される場合が多く、低品質で熱損出が大きいことから、建物の断熱性能向上も喫緊の課題となっている。 また、市内交通・インフラ整備並びに公共バスの更新またはDPF装着など、移動発生源からの排ガス対策も喫緊の課題である。 |
活用が想定される製品・技術・ノウハウ |
・独立型暖房技術:高効率且つ(石炭ストーブと比較して)価格競争力を有する電気暖房ストーブ、石炭以外を熱源とした小規模暖房供給システム他 ・断熱技術:廉価で施工性に優れる断熱材(または住宅ユニット)、構造体を兼ねた断熱材(または住宅ユニット)、低品質家屋の断熱改修技術他 ・車両からの排ガス対策:DPF装着、電気バス導入等 |
市場規模 | |
関連する公的機関 | ウランバートル市、建設・都市開発省、自然環境・観光省、エネルギー省 他 |
関連するJICAの方針 |
対モンゴル国国別開発協力方針及び事業展開計画を参照 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/seisaku/kuni_enjyo_kakkoku.html 同方針にて、「環境と調和した均衡ある経済成長の実現」を重点分野と定め、人口集中により無秩序に拡大するゲル地区の適切な開発管理や大気汚染等の都市環境問題への支援を通じて、環境にやさしい安全な都市の実現に貢献することを目指している。 |
関連するODAプログラム・プロジェクト |
・技術協力プロジェクト:ウランバートル市大気汚染対策能力強化プロジェクトフェーズ1〜3、国家温室効果ガスインベントリの継続的な改善サイクル構築にかかる能力向上プロジェクト ・民間連携事業:ウランバートル市のディーゼル路線バスのDPFによる黒煙低減計画に関する案件化調査、地中熱ヒートポンプによる環境配慮型暖房システムの案件化調査、公共施設向け暖房用改良型温水供給ボイラの製造販売に向けた案件化調査、断熱塗料の活用による暖房需要及び大気汚染の軽減に関する案件化調査 |
留意点 | モンゴル政府及びUB市は、2020年現在、大気汚染対策及びゲル地区再整備を優先課題として取り組んでいる。施策動向を随時確認し、提案製品の各種施策との整合性について確認することが必要。 |
リスク | |
備考 |
参考資料 ・技術協力プロジェクト「ウランバートル市大気汚染対策能力強化プロジェクト」 https://libopac.jica.go.jp/images/report/12088175_01.pdf https://libopac.jica.go.jp/images/report/12088175_02.pdf ・技術協力プロジェクト「ウランバートル市大気汚染対策能力強化プロジェクト フェーズ2」 https://libopac.jica.go.jp/images/report/12289179.pdf ・技術協力プロジェクト「ウランバートル市大気汚染対策能力強化プロジェクト フェーズ3」 https://libopac.jica.go.jp/images/report/12320776.pdf https://www.jica.go.jp/project/mongolia/021/outline/index.html ・技術協力プロジェクト「国家温室効果ガスインベントリの継続的な改善サイクル構築にかかる能力向上プロジェクト」 https://www.jica.go.jp/project/mongolia/018/outline/index.html ・民間連携事業「ウランバートル市のディーゼル路線バスのDPFによる黒煙低減計画に関する案件化調査」 https://libopac.jica.go.jp/images/report/12266862.pdf ・民間連携事業「地中熱ヒートポンプによる環境配慮型暖房システムの案件化調査」 http://libopac.jica.go.jp/images/report/12306932.pdf ・民間連携事業「公共施設向け |
参考動画 |
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