民間企業の製品・技術の活用が期待される開発途上国の課題

(課題シートNo. 08-734-0342)

対象分野 保健医療
対象分野詳細 保健医療
SDGsゴール 3. すべての人に健康と福祉を
17. パートナーシップで目標を達成しよう
対象国 コソボ
対象地域(州・県名) コソボ全土
対象国・地域の現状 コソボは2015年以降の実質GDP成長率が4%前後を推移するなど、西バルカン諸国の中でも比較的安定した経済成長を続けており、一人あたり国民総所得は 2019年で4,640 USD(出所:世界銀行)に達し、中進国に位置付けられる。しかしながら、観光収入や海外労働者送金への依存度が高く、また失業率は2018年で29.4%(出所:世界銀行)と高く、さらに非正規雇用の割合も2018年第2四半期で79.5%(出所:世界銀行・ウィーン国際経済研究所)と高いなど、外的ショックの影響を受けやすい脆弱な経済・社会構造にある。2017年の家計調査(出所:コソボ統計局)によれば、国民の約18%が絶対的貧困線(1.85EUR/日)以下、その内5.2%が極度の絶対的貧困線(一日当たり1.30EUR)以下の生活をしており、貧困を理由に保健医療サービスにアクセスできていないと報告されており、すべての人々(特に貧困層・脆弱層)が、十分な質の保健サービスを、必要な時に、負担可能な費用で受けられる状態であるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成に向けた対策は、コソボの持続的な経済成長にとって重要な開発課題となっている。
解決すべき課題 コソボ政府は「国家開発戦略2016-2021」において、持続的な経済発展とEU加盟を将来的に実現するにあたり人的資本(Human Capital)の育成を戦略目標のトップに掲げている。同戦略に基づく「保健セクター戦略2017-2021」に沿って、@健康増進(母子保健、感染症・慢性疾患対策等)、A強制医療保険の導入と持続的な保健財政制度の構築、B保健セクター再編と保健医療施設の機能拡充の実現に向けて包括的な改革を進めているものの、改革は遅々として進んでいない。
活用が想定される製品・技術・ノウハウ 医療情報システム(MIS)や保険料徴収システムの構築、不足・老朽化した医療機器の導入・更新、医療用画像管理・共有システムの導入、医療保険加入促進・啓発等
市場規模 コソボの人口は180万人。
関連する公的機関 ・保健省(Ministry of Health)
・コソボ国立公衆衛生研究所(National Institute of Public Health Kosovo)
・コソボ医療機構(Kosovo Medicines Agency)
関連するJICAの方針 JICAは対コソボ協力の重点分野の一つに「行政能力の向上と人材育成」を掲げている。
関連するODAプログラム・プロジェクト ・「コソボ 強靭な保健システムの構築に向けた保健セクター情報収集・確認調査」(2020年〜実施中)
・「コソボ・アルバニア 保健セクター情報収集・確認調査」(2014年)
留意点 特になし
リスク 特になし
備考 特になし
参考動画

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