民間企業の製品・技術の活用が期待される開発途上国の課題

(課題シートNo. 09-124-0266)

対象分野 教育
対象分野詳細 初等教育
SDGsゴール 4. 質の高い教育をみんなに
9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
10. 人や国の不平等をなくそう
対象国 パプアニューギニア
対象地域(州・県名) PNG全国
対象国・地域の現状 PNG教育省は、「万人のための質の高い学び」実現に向けて、教育開発に取り組んでいるものの、教育開発計画実施上のリソース・ギャップ*は顕著な状況。
*PNG教育省2019年度予算を見ると、教育事業予算全体の7割が教育無償化事業(保護者から学費徴収に替わって政府が学校へ補助金を配賦)に割り当てられ、教材開発含め、その他教育事業が計画どおり進んでいない状況。
解決すべき課題 政府の優先教育政策のひとつは、社会経済開発に資する人材育成に向けた教育の質の改善。特に、産業と技術革新の基盤構築に向け、理数科教育重視を掲げているが、他教科と比して、生徒の理数科学力(認知領域における計算力含む知識等)は十分といえない。
活用が想定される製品・技術・ノウハウ 【1.計算ドリルを中心とした副教材】本年より、前期初等教育にて、日本式の理数科教科書と指導者が活用されているものの、教科書を有効活用するための生徒の基礎学力の低さは顕著である。PNGの教育現場では、基礎的な計算力強化のための反復練習が絶対的に不足しており、ドリル教材等はほとんど出回っていない状況。日本は、学校外で生徒の学力を補完するための外部副教材市場が発展しており、大手教科書出版社以外でも、中小企業が質の高い副教材を開発している。PNG初等教育生徒の基礎学力の補完・強化に向けて、日本の理数科副教材の技術・ノウハウは大変有用である。
【2.国家試験類似問題(模試)】PNGでは、第8学年、10学年、12学年で進路決定のための国家試験が行われている。教育現場で試験対策は学校での補講以外、殆ど行われていない状況があり、教科書出版社や塾の試験対策技術活用が期待できる。以前理数科隊員(大手塾からの現職参加)が配属先の学校にて、定期的な模擬試験や試験類似問題を通じた試験対策を行ったところ、同校の試験結果は飛躍的な伸びを見せた例がある。
市場規模 小学1年〜8年の生徒最大1,600,000人(生徒数200,000×8学年)。また、第8学年、10学年、12学年の国家試験受験者最大380,000人(200,000+120,000+60,000)。
関連する公的機関 教育省(National Department of Education)
関連するJICAの方針 JICA国別分析ペーパーでは、対PNG支援の優先課題のひとつとして、「基礎教育の質の向上の必要性が指摘されている。
関連するODAプログラム・プロジェクト 「理数科教育の質の改善プロジェクト(2016年3月〜2018年11月)にてPNG発となる国定教科書開発を支援。「初等理数科教員養成校強化プロジェクト(2020年7月〜2024年6月)にて初等教員養成校の理数科の学生用教材、講師用指導書を開発する予定。
留意点 備考を参照
リスク 備考を参照
備考 PAPUA NEW GUINEA投資ガイドライン
https://www.jica.go.jp/png/ku57pq0000046des-att/investment_guide_ja.pdf
参考動画

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