民間企業の製品・技術の活用が期待される開発途上国の課題

(課題シートNo. 07-548-0198)

対象分野 農業
対象分野詳細 水産
SDGsゴール 8. 働きがいも経済成長も
9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
14. 海の豊かさを守ろう
対象国 タンザニア
対象地域(州・県名) 主にザンジバルを念頭に置くものの、ダルエスサラーム等本土沿岸地域を対象としたご提案を妨げるものではありません。
対象国・地域の現状 ザンジバルはタンザニア連合共和国を構成する自治政府を有し、約130万人の人口を擁する(2012年)。ザンジバルの経済において、農林水産業は観光業と並んで主要な部門の一つであり、水産業はGDPの5.7%を占めている(2016年)。ザンジバルにおける年間漁獲量は約29,000MTと推定され、魚商や競売人等の関連業者を含めれば国民の約4分の1が水産業に関連した職業に従事しているとしている調査もある。マグロなどの中・大型魚類の水揚げもあるものの、主な生産物は、小規模漁民による小型ボートでの沿岸漁業や海藻養殖によるものである。
 一方で、漁獲物はほとんどが水揚げ後すぐに消費され、加工は塩漬けや天日干しに留まるとされており、輸出実績は限られている。ザンジバルの水産物輸出実績のうち、欧米向けの石鹸や美容用品加工用の養殖海藻(乾燥以外は未加工のまま輸出)が太宗を占め、残りはタンザニア本土やコンゴ民主共和国等向けの乾燥小型浮魚、中東や中国向けの甲殻類、ナマコ、イカ・タコ(冷凍もしくは乾燥品)などである。
 水産加工工場はザンジバル内に1か所も無いとの報道(2020年1月)もある中、ザンジバル政府の政策文書である「Zanzibar vision 2020」や「Zanzibar Industrial Policy 2019−2029」では水産業振興の重要性が言及され、前者においては水産加工に関して海外からの投資やJVを推奨する旨の記述がある。
解決すべき課題 水産加工・流通に係る投資促進及び技術の向上による産業振興、雇用創出及び水産業関係者の生計向上
活用が想定される製品・技術・ノウハウ アイデアとしては以下のとおりであるが、これに限定するものではない。
・漁獲物の水産加工技術の導入及び加工による付加価値向上
・養殖海藻の加工技術導入及び加工による付加価値向上
・コールドチェーンを含む流通・保蔵技術導入
市場規模 ポテンシャルとして、アフリカ域内、中東、欧米、中国等
関連する公的機関 ザンジバル農業天然資源畜産水産省(Ministry of Agriculture, Natural Resources, Livestock and Fisheries: MANRLF)
関連するJICAの方針 対タンザニア連合共和国国別開発協力方針(2017年9月)
重点分野1 経済成長のけん引セクターの育成
開発課題1-1 農業開発
関連するODAプログラム・プロジェクト 無償資金「ザンジバル・マリンディ港魚市場改修計画」
留意点 製品・サービスの購買者として想定される主体のキャパシティやリソース、また現地のインフラ整備状況に応じた提案であることが望ましい(技術的簡便性、安価な購買費用・維持管理費、電力供給状況等)
リスク
備考
参考動画

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