民間企業の製品・技術の活用が期待される開発途上国の課題

(課題シートNo. 11-475-0310)

対象分野 インフラ整備・運輸交通
対象分野詳細 都市・地域開発
SDGsゴール 9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
11. 住み続けられるまちづくりを
対象国 チュニジア
対象地域(州・県名) Tunis, Sfax等の都市圏
対象国・地域の現状 ・チュニジア国は名目GDP400億ドル、GDP per capita3,500ドル水準の中所得国。人口規模は、@全国:約1,150万人、A都市人口:約740万人、Bうち大チュニス圏:約275万人・第2の都市スファックス:98万人・第3の都市スース:70万人。
・チュニジア国内の運輸交通インフラはアフリカ大陸においては比較的整備されており、地方部における舗装率も高い。他方、鉄道等の大衆向けの公共交通機関については、首都チュニスを中心に整備が進められているが、移動モードに占める公共交通機関は3割に留まる等、面的・質的な拡大の途上にあり、既往インフラの老朽化も進んでいる。鉄道等の整備状況が発展途上にあるため、乗り合いタクシー等が全国的に普及。
解決すべき課題 ・運転マナーの悪さ、既往道路の設計(幅員の狭い片道1車線等)等を背景に交通事故の多発(交通事故発生件数約7,000件・死者1,500名/年。未報告事故も多く実態は統計値以上)。公共交通サービスが不十分のため乗用車(全世帯27%が自家用車保有)やタクシーの利用率が高く、都市部での通勤時間帯等の渋滞や大気汚染が生じている。
・総合的・計画的な公共交通機関の開発が行われておらず、異なる交通モード間の切り替え等の利便性・効率性が悪い。また、都市バス等もダイヤ管理に問題があり、効率的な運行ができておらず、信頼性に乏しいことは利用者数が低い一因。
・運輸交通インフラの新設・拡張・更新。維持管理の技術の不足。
活用が想定される製品・技術・ノウハウ BRT(バス高速輸送システム)、運行管理支援システム、PTPS(バス優先信号システム)、マルチモーダルな共通決済システム、ITS (Intelegent Transport System)、交通観測・解析、急速施工技術等
市場規模 ・首都チュニス
チュニスにおける主要な公共交通インフラとして、鉄道(都市間鉄道(地方都市と接続)、首都圏線)、バス(同)、路面電車が挙げられる。鉄道は、郊外線(RFR:Réseau Ferroviaire Rapide)を開発中。
国営のSNCFT(チュニジア国鉄)とTRANSTU(チュニス交通公社:公営バス約240線とトラム7線を運営)2社のほか、民営バス運営会社4社(TUS, TUT, STC, TCV。4社合計で市営バス32線を運営)が運営。SNCFTの首都圏線の利用者数は4,500万人/年、TRANSTUが運営する交通機関の利用者数は約100万人/日、市営4社のバス利用者数は2,300万人/年。
・スファックスにおける公共交通機関は、バス(運営会社は国営SORETRAS:Société Régionale de Transport du Gouvernorat de Sfax)のみ。鉄道は都市間鉄道のみ運行しており、現在トラムウェイ開発中であるが、人口規模・ニーズに対する公共交通市場の潜在性は国内有数。スースでは、バスのほか、Métro du Sahelがトラム運行。
関連する公的機関 鉄道公社(SNCFT)、道路公社(STA)、その他の公共交通機関等の運営企業(TRANSTU等)
関連するJICAの方針 資金協力を通じたインフラ整備、既往協力で整備した鉄道インフラ等に対する技術協力
関連するODAプログラム・プロジェクト 円借款「首都圏通勤線電化事業(I), (II)」、同「ラデス-ラグレット橋建設事業」、同「ガベス〜メドニンマグレブ横断道路整備事業」、情報収集・確認調査「マグレブ地域 成長・安定促進のためのインフラ整備計画情報収集・確認調査」 等
留意点
リスク
備考
参考動画

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