民間企業の製品・技術の活用が期待される開発途上国の課題

(課題シートNo. 05-009-0114)

対象分野 産業振興
対象分野詳細 企業競争力強化(含む金融アクセス改善、産業人材育成)
SDGsゴール 8. 働きがいも経済成長も
対象国 マレーシア
対象地域(州・県名)
対象国・地域の現状 先進国入り間近のマレーシアにおいて、GDPの約4割を占める製造業の高度化・生産性の向上は、中進国の罠を回避して持続的な成長を実現していくために不可欠である。加えて、製造業ライン等における外国人労働者を減らす方向に政策的な舵が切られつつあり、さらにこの流れは新型コロナウイルス感染症問題の煽りを受けて加速することが予想される。これらの状況から、製造現場における工場自動化やIoT等の導入による省力化・省人化は可及的速やかに取り組まれるべき問題となりつつある。しかし、政府や研究機関における政策レベルや研究レベルでの取り組みは進んでいるものの、製造業の現場では一部の大企業を除いて先進的な工場自動化は行われておらず、中小企業の多くでは自動化以前の機械化ですら十分に行われていないのが現状である。
解決すべき課題 製造業の現場において、特に中小企業において工場自動化およびIoT等の導入が進まないことの背景には、機械化・IT関連の知識を有した人材の不足、それに伴う投資回収見通しの不明瞭さ、および周辺での成功事例の欠如などが挙げられる。特に、機械化やIoTを活用した稼働状況の可視化における効果が出やすいと思われる中堅以上の規模の企業で実証などを通じて成功事例を積み上げていくことで、製造業高度化に向けた現地企業の意識改革が急務である。これに加えて、労働倫理をはじめとする、業種に関係なく必要となるビジネススキル(5S、カイゼン、目標管理など)が十分な人材が多くないことも、機械化・高度化を阻害するひとつの要因となっている。これらの知識やスキルを有した人材を育成するとともに、現地における製造業の自動化・高度化の成功事例を積み上げることで、産業全体における高度化の流れを促進することが求められている。特に、マレーシア政府が政策的に重要視している以下の分野での取り組みの優先度が高いが、これらに限られるものではない。
@電気電子、A機械装置、B化学、C医療機器、D航空宇宙
活用が想定される製品・技術・ノウハウ ・製造業の自動化やIoTを活用した可視化システムおよび運用ノウハウ(導入時の投資計画含む)
・IT、工学などの分野の知識/技術
・人事労務管理スキル研修(5S、カイゼン、目標管理など)
市場規模
関連する公的機関 国際貿易産業省(MITI)、人的資源省
関連するJICAの方針 先進国入りに向けた均衡のとれた発展の支援
関連するODAプログラム・プロジェクト
留意点
リスク
備考
参考動画

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